この記事では、ライトを使った撮影方法をまとめて行きたいと思います。撮影に利用するライトや背景材などの道具、撮影場所・撮影環境などを取り上げています。
撮影設備の紹介
ライティングで利用している道具は以下になります。
- 定常光ライト
- レフ版
- 撮影台(ドレッサーを利用)
- 三脚
- 背景材(紙・板・布)
定常光ライト
撮影用ライト(キーライト)
「Godox LED Light ML60」という定常光LEDライトをメインとなるキーライトとして使っています。13000ルクス/1mと、とても明るいライトを奮発して購入しました。
- 出力電力:60W;LUX:13000/1m;
- 色温度:5600K±200K;調光範囲:1%-100%
- CRI 96+、TLCI 97+
撮影用ライト(補助ライト・バックライト)
ライト(NEEWER 2パック LEDビデオライト USBビデオライト 調光可能 5600K)を補助光ライトとして利用しています。
- 出力電力:10W;光束:1000LM;DC電源入力:USB 5V/2A
- LED数量:66個;色温度:5600K;調光範囲:10%-100%
- 4つのカラーフィルター(白、赤、黄、青)が付属
ライトに拡散シートのようなものが付いている為、別途ディフューザーは用意していません。もっとふんわりした影にしたい場合は、ディフューザーを利用することになります。
マジックアーム
ライトを固定する為に「クリップ式マジックアーム」という商品を使っています。ライトを自由な角度で固定出来て、クリップで机などの出っ張りがどこでも装着できるので便利です。
私が購入したものは、最大荷重1KGで強化アルミで作りはしっかりしています。
レフ版
レフ版を利用して光を反射させ、ライトによって出来る強い影を軽減させます。レフ版も専用の商品は購入していません、発泡素材のスチレンボードで自作したレフ版やA3の画用紙を立てかけて利用しています。
より反射を強めたい場合は、アルミ箔のような銀色のレフ版(銀レフ)を利用します。
自作したレフ版
A3画用紙
撮影台
ライティングする場合の撮影台は、広いスペースが無かったので撮影用テーブルは購入せず、ドレッサーを活用しています。背景用のスタンドを設置するスペースも無かったのですが、ドレッサーであれば鏡部分を活用するコトで背景材を上手い具合に設置出来ました。
撮影台以外での撮影
その他に背景材(板材)を利用した撮影をする場合は、適当な机や台の上でライティングして撮影しています。
三脚
やはり面倒でも三脚を利用するとメリットがあります、出来るだけ三脚を利用するにしています。
- 長時間露光により明るさを稼げる
- 狙った構図でのライティング調整を行いやすい
撮影の背景
背景材を使わずに撮影する
夕食時などにテーブル上の料理を撮影する際は、背景材は利用しません。
カーテンを閉め切り、部屋の電気を全て消してライトの光だけで撮影を行います。
(ダイニングでライトを利用した撮影)【TODO】
背景材(紙)を利用して撮影する
背景材を利用すると、余計なものの映り込みを回避できます。物撮りの背景材のサイズは、被写体の3倍程度の大きさがあると扱いやすいようです。
背景紙は、専用の背景用バックペーパーは購入していません。ダイソーで購入した模造紙でサイズが788×1090mmの大きな紙をドレッサーに設置して撮影しています。
白の背景紙
白の背景は背景紙自体がレフ版の役割をするので、自然光を満遍なく反射し、商品に光が当たって明るく撮影出来ます。背面も床面も白で統一すると編集がより簡単になります。
白の背景紙とライティングで撮影しました。右後方上と左前方手前にライトを配置し、左側サイドには画用紙で代用したラフ版を設置して撮影しています。
背景材(壁紙)を利用して撮影する
ただ、薄い紙ですのでシワになったり破れたりしてしまいます。そこで、壁紙を購入して背景紙として利用しています。壁紙として利用可能なだけに耐久性があり厚さもあるのでわりと安心して利用出来ます。
洗濯ばさみ(大)と100円ショップで購入したこの商品(↓)でロール状の壁紙を吊り下げています。
このように壁紙を吊り下げています
使っている壁紙
白・黒・コンクリート調の壁紙を購入して撮影に使っています。
「こちらの記事で購入した壁紙を紹介しています」【執筆中】
白の壁紙(簡単で撮影しやすい)
物撮りで最も融通が利く白バック用の壁紙です。模造紙との違いはあるのか…?
(ライト+壁紙利用した写真)【TODO】
黒の壁紙(カッコイイ撮影)
黒の背景もカッコイイ写真が撮れそうなので購入してみました。
黒背景はライトの光が反射してしまうらしい・・・(PVC素材の黒は光の反射が出にくいようです)。その為、出来るだけ背景材に光を当てないほうが良いです、黒の背景材に光が当たると黒背景自体が明るくなってしまいます。被写体を出来るだけ前方に持ってきて背景に光が当たらないようにします。
(ライト+壁紙利用した写真)【TODO】
粗めのコンクリートの壁紙
壁紙屋本舗さんのコンクリート柄「無骨でクールな印象の石目調 濃いグレー(SWVP-4167)」という商品です。
渋い壁紙とライトを使って撮影してみました、和菓子など渋い被写体にマッチしそうです。
背景材(布)を利用して撮影する
布・コットン・フェルトやブランケットなどを背景に利用して撮影することも出来ます。紙に比べてシワになったり破れたりする心配がないので重宝しています。
【TODO】(フェルトの写真:3色合体した写真とか:ライト)
【TODO】(ブランケットの写真:ライト)
フェルトでライティング撮影
リネン・生成りなどの記事を利用したライティング撮影
背景材(板材)を利用して撮影する
床面や背面に板も利用できます。シートを張った板や、木目の美しい木の板などが活用できます。私は、上記の壁紙を板(大きなスチレンボードも可)に張り付けて背景として利用しています。
(板材を利用した撮影:ライト⇒ベット上に大きい板と小さい板で)【TODO】
「こちらの記事で購入した壁紙と、壁紙を張り付けた板(MDF)を紹介しています」(執筆中)
背景の板はブックエンドで設置したり、壁に立てかけたりして背面として利用しています。
背景板を利用のみを利用して、机の上に料理を撮影しています。
【TODO】(大きな板材を利用した撮影:床面だけ・床面×背面:ライト)
PVC素材
その他にPVC素材(塩ビ:ポリ塩ビニル)も利用可能、PVC素材もシワや傷がつきにくく水にも強いらしいです(料理の写真を撮る時なんかは汚れや水分が気になるのでPVC欲しいですね…)。
PVCはこの商品が欲しい。。。特に黒は光を反射してしまいがちですが、PVCは光の反射がしにくい素材のようです。通常版と艶消し版とあるようで、通常版は両面仕様で片面はスクラブ面で反射を防ぎ、ミラー面は被写体の影の効果を良く作るとか。
ライティング|光の角度による効果
光の角度による効果
順光 ~ 色・形・ディティールを出す ~
風景・建物・植物など、全体を明るく・色・形をハッキリ鮮やかに写すことが出来る。しかし、陰影が出にくい為、被写体の立体感・奥行きは薄れる傾向にある。
海・山・青空や花などの撮影に向く。
半順光 ~ ディティール・立体感を出す ~
被写体のディティールを写し出しつつ、少し立体感も出せる。
順光ほど立体感を失わず、サイド光より柔らかい、しかも細部も写し出すことが出来る。物撮りのメインライトは半順光が多く、人物撮影にも向く。
サイド光 ~ 立体感・メリハリを出す ~
光と影で明暗さがしっかりついて立体感が出ます。パリッとした雰囲気にしたい時や、周りの影を活用して被写体に影を落としたい場合など。
写真の中に光と影の両方を取り入れると、コントラストが生まれて、パッキリとメリハリのある写真になります。影に良い仕事をさせるのがポイント。
料理写真では、ツヤ感やテリ感は出ないので、ツヤ感が不要な料理に適しています。高さのある料理を半逆光で撮影すると手前が暗すぎたりするので、この場合はサイド光がオススメ。
立体感を強調した建築物の撮影にもオススメ。
逆光 ~ ツヤ・輪郭を出す ~
被写体の輪郭をはっきり出す効果があります。
暗くして、人物のシルエット(シルエット撮影)を写しだしたり、明るくして、ソフトなふんわり感を出したり、使いこなせるとオシャレな写真が撮れます。
光と被写体を重ね合わせると輪郭が輝きます。
半逆光 ~ 立体感・ツヤ・輪郭を出す ~
料理・商品の撮影など、明るくするとふんわり感が出ます。色・細部をハッキリ写したいが、サイド光ほど明暗を強くしたくない、順光ほど立体感を無くしたくない場合に。
料理写真では、逆光気味にすることでテカリ・ツヤを出して美味しそうな写真が撮影できる。物撮りでは、被写体の輪郭が際立って幻想的な写真にすることが出来ます。
トップライト
物撮りでよく用いられる、天井バウンスとかもこの光の当て方になる。デュフューザーやソフトボックスなどで全体に光が回るようにするとキレイに撮影が出来る。
照明を被写体の真上やや後方に設置します、影が目立ちにくく、自然な写真が撮れるので物撮りで利用されます。影が気になる場合は、レフ版などで調整。
料理のライティング|実際の光の当て方
ライトで撮影する時は、カーテンを閉め・部屋の電気は全て消して、ライトの光だけで撮影をします。ライティングは強すぎると本来の色が表現出来なくなり、少なすぎると味気ない暗い写真になってしまいます。
ある程度高い位置から照らさないと、影が不自然に長くなってしまったり、被写体全体に光が行き届かなかったりします。
半逆光・レフ版|料理の撮影
料理は半逆光で立体感・ツヤ感・輪郭を出します。
直接の光は避けて柔らかい光にします、デュフューザーや壁に光を反射させて柔らかい光を作り出します。
半逆光だけで撮影すると、光と反対側の前面部分が暗く落ちてしまいます。ライトの対角線上反対側にレフ版を入れて、手前側を明るく立たせます。
レフ版の利用
レフ版は被写体と近づけるとより明るくなり、被写体と離すと暗くなります。どの程度明るくしたいかで調整をします。
(撮影した写真)【TODO】
半逆光・サイド光|料理の撮影
半逆光(斜め後方45度)で料理に立体感とツヤを出します。
立体感を更に強める為、反対側のサイドから光を当てて手前部分を浮き上がらせつつ、立体感を作っている。
高さのある料理の場合、レフ版だけだと陰影が付き過ぎることがあるので、そんな時もサイドから補助光として光を当てると陰影を抑えることが出来ます。
(撮影した写真)【TODO】
面光源・半逆光・レフ版|料理の撮影
影をよりボカして柔らかくしたい場合は、レフ版にライトを当てて反射させた光(面光源)を被写体にあてます。面光源は様々な角度から光が入り込み柔らかい印象の光になります。
また、面光源とは反対側に半逆光の光を配置することで、反対側の暗部を明るくしつつツヤ感を出します。左右どちらからも光を当てているので料理全体にツヤ感が出ます。
手前部分はレフ版で明るくします。
(撮影した写真)【TODO】
物撮り・人物撮影の三点照明
1. メインライトを半順光で照らす
一番強いメインライト(キーライト)を半順光に配置し被写体をしっかり写し出します。
2. 補助光で暗部を明るくする
補助光(フィルライト)やレフ版で、暗部・影を和らげてる、キーライトより低い位置で柔らかい光にします。強い光だと陰影が無くなり立体感がなくなります。
補助光はメインライトの50%~30%程度までの明るさにします。
3. バックライトで輪郭を出す
バックライトで輪郭を出します、基本はキーライトの対角線上にバックライトを配置します。
バックライトはメインライトの100%~50%程度までの明るさにします。
コントラストを意識
物撮りなどするときは、被写体と背景のコントラストを意識して、メインの被写体が際立つようにします。
物撮りのトップライト照明
バウンスではなく直接ライトを当てる場合は、被写体の真上の少々後方にライトを設置する。影が真下に落ちて目立ちにくいので、物撮りで活用される撮影方法。
明るさの調整をする場合は、レフ版や補助光で調整します。
ライト+太陽光
太陽光の反対側をレフ版で持ち上げる代わりに、ライトで明るさを持ち上げることも出来ます。レフ版では持ち上げが弱い時や、料理にツヤを出したい時にライトを利用します。
ライトを当てるとツヤが出るので、料理全体にツヤ感を出したい場合は、レフ版の代わりにライトを使うと良い。
又、ライトの色温度は約5000K~6500K(太陽光に合わせる)にしましょう。
ライトの光を和らげたい場合・明るくしたい場合
ふんわり全体に光を当てたいときは、ディフューザーを活用して光を和らげます。
コントラストを低めにして、ライトの光を和らげて全体に光が当たるようにすると冬の落ち着いたシーンを表現できます。
逆にカチッとした直射日光のような光を当てると影のコントラストが強くなり夏を想起させるシーンを表現出来ます。
光源の大きさ・距離で剛柔を調整
照明とディフューザーを遠ざけると柔らかい光になり、近づけると硬い光になります。また、光源やディフューザーと被写体を近づけると柔らかい光になり、遠ざけると固い光になります。
光源やディフューザーが大きいと柔らかい光になり、小さいと固い光になります。
光を柔らかくしたい場合は、ディフューザーと光源を離したり・ディフューザー自体を大きくしたりします。
ライトの光を強めたい場合
ディフューザー利用時などにライトの光が弱く光量を強めたい時は、大きなディフューザーに変更したり、ディフューザーやレフ版を被写体に出来るだけ近づけると明るさが増します。
ビニールに入ったブツ撮りでテカリを抑える方法
・黒レフ版でテカリを抑える。反射している面に黒レフ版を移しこませてテカリを抑える(執筆中)
・トレーシングペーパーなどで光を柔らかくする
・ライトを使った撮影では、ライト位置をトップライトにしてカメラを低い位置で構えることでライトの反射が映り込まないようにする。
ホームセンターで購入したスチレンボード(黒)
ホームセンターで1200円位でスチレンボードの黒を購入しました。とても軽く、家具などを傷つける心配もなく扱いやすいですが、スチレンボード自体が耐久性がないので取り扱いに注意は必要です。
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